白内障手術の費用

Sécurité sociale(フランスの社会保障制度)と mutuelle(フランスの民間補完医療保険)による給付、包み隠さずお示しする医師の上乗せ料金、プレミアム眼内レンズの一覧。手術の前にご自身の自己負担額を知っていただくために必要なことを、すべてまとめました。

Sécurité sociale と mutuelle による給付 プレミアム眼内レンズの一覧 Secteur 2 OPTAM・Article 53
3つの要点:1)手術の定額費用(forfait chirurgical)は、Assurance Maladie(フランスの公的医療保険)とご契約の mutuelle(フランスの民間補完医療保険)が負担します。2)これに執刀医の上乗せ料金(complément d’honoraires)が加わり、片眼あたり500ユーロからとなります。3)眼内レンズの選択によって、さらに自己負担が生じることがあります。0ユーロ(標準的な単焦点レンズ)から、およそ450ユーロ(上位の多焦点レンズ)までです。

費用を3つに分けて理解する

白内障の手術の費用は、たがいに独立した3つの項目に分かれます。項目ごとに、保険の給付の仕組みが異なります。

1

手術の定額費用(forfait chirurgical)

手術室の使用、超音波水晶体乳化吸引術、消耗品、局所麻酔、手術後の処置。

保険で給付されます
Assurance Maladie(基準額の70%)+ mutuelle(最大100%まで)
2

医師の上乗せ料金(complément d’honoraires)

執刀医の自由診療報酬(Secteur 2 OPTAM):診察、手術の手技、お一人おひとりに合わせた経過の管理、医師としての責任。

片眼あたり500ユーロから
一部の mutuelle が、この上乗せ分を部分的に補償します(契約書の「complément d’honoraires」の欄)
3

眼内レンズ

生活の仕方に合った眼内レンズを選びます。単焦点、焦点深度拡張型(EDOF)、多焦点のいずれかです。種類ごとに、どのように見えるかをご覧いただけます

片眼あたり0〜454ユーロ
Sécurité sociale(フランスの社会保障制度)が給付する95ユーロ(LPPRの定額)を差し引いた、正味の自己負担額

Sécurité sociale と mutuelle による給付:何が対象になるか

白内障の手術は、手技と入院の定額費用の部分について、Assurance Maladie(フランスの公的医療保険)が全額を給付します(CCAM コード:BFGA004:眼内レンズ挿入を伴う水晶体摘出)。残りの部分は、ご契約の mutuelle(フランスの民間補完医療保険)が補います。また Assurance Maladie は、LPPR(Liste des Produits et Prestations Remboursables:保険で給付される医療材料・サービスの一覧)に登録されている眼内レンズについて、95ユーロを給付します。この給付は、保険の受給資格があることが前提です。資格がない場合、carte Vitale(フランスの公的医療保険の保険証)がない場合の白内障手術の費用は、別の規則によります。

したがって、ご自身の自己負担となるのは2つの項目だけです。執刀医の上乗せ料金(Secteur 2 OPTAM)と、プレミアム眼内レンズをお選びになる場合の上乗せ費用です。

眼内レンズの選び方:3つの系統、3つの使い方

どの眼内レンズにするかは、生活の仕方、見え方へのご希望、そして目の解剖学的な特徴(乱視、眼軸長など)によって決まります。手術の前に、光学的な検討とシミュレーションを行います。

単焦点

鮮明に見える距離はひとつ

ひとつの距離(多くは遠方)を矯正します。近くを見るときには眼鏡が必要です。

0ユーロ /片眼、球面タイプ
  • Sécurité sociale と mutuelle が全額を給付します
  • 光学的な質が高い
  • トーリック仕様(乱視):片眼あたり84〜111ユーロ
EDOF

焦点深度の拡張

遠方から中間距離(画面、車のメーターまわり)まで、途切れなく見えます。細かい字を読むときには、なお眼鏡が役に立ちます。

約405ユーロ /片眼
  • 見え方の質と快適さのつり合いがよい
  • 夜間のハローがごくわずか
  • 運転や画面に向かう仕事に向いています
多焦点

近方+遠方+中間距離が見える

読書も含めて、眼鏡への依存を最も小さくできます。

378〜454ユーロ /片眼
  • ほとんどの場面で眼鏡が要らなくなります
  • 数週間の神経順応の期間があります
  • 夜間に軽いハローが見えることがあります

取り扱っている眼内レンズの一覧

以下の金額はすべて、Sécurité sociale による95ユーロのLPPR給付を差し引いた正味の金額です。つまり「眼内レンズ」の項目についての、ご自身の実際の自己負担額です。

眼内レンズ種類球面トーリック(乱視)
単焦点・単焦点プラス
Eyehance DIBJohnson & Johnson単焦点プラス0 €110,73 €
Envista AspireBausch + Lomb単焦点プラス0 €84,35 €
Eye Cee OneBausch + Lomb単焦点0 €
AsphinaCarl Zeiss単焦点0 €0 €
EDOF(焦点深度拡張型)
PureSeeJohnson & JohnsonEDOF406,13 €406,13 €
VivityAlconEDOF404,20 €404,20 €
LuxSmartBausch + LombEDOF0 €116,00 €
多焦点(3焦点)
PanOptixAlcon多焦点お見積もりお見積もり
Odyssey新世代多焦点406,13 €406,13 €
LuxlifeBausch + Lomb多焦点453,60 €453,60 €

この料金表は2026年4月に確認したものです。取り扱う眼内レンズは、医学的な適応や取引先の更新によって変わることがあります。

ご契約の mutuelle が、かなりの部分を補償することがあります

ご契約のいくつかの欄が関わってきます。見方をご説明します。

📄 医師の上乗せ料金

ご契約の「hospitalisation chirurgicale(手術を伴う入院)」または「complément d’honoraires chirurgien(執刀医の上乗せ料金)」の欄をご確認ください。古い契約では「dépassement d’honoraires(保険の基準額を超える医師の追加料金)」と書かれていることもあります。Sécurité sociale が定める算定基準額の100〜300%が補償されることが多いようです。

👁️ プレミアム眼内レンズ

補償が手厚い一部の mutuelle(フランスの民間補完医療保険)には、眼科の「forfait implant(眼内レンズの給付枠)」があり、多焦点レンズやEDOFレンズについて片眼あたり300〜600ユーロが用意されています。ご自身から明確におたずねください。

📞 事前のお見積もり

術前の診察のあと、くわしいお見積もりをお渡しします。ご契約の mutuelle にお出しいただくと、補償額の見積もりを書面で受け取ることができます。

💡 税制について

自己負担となった医療費は、場合によっては控除の対象となることがあります(Loi Madelin:自営業者向けの税制、TNS:給与所得者でない就業者)。ご自身の税務の相談先にお確かめください。

白内障の費用についてよくあるご質問

両眼あわせて、合計でいくらかかりますか?

合計は、選ばれる眼内レンズと、ご契約の mutuelle(フランスの民間補完医療保険)によって変わります。球面の単焦点レンズ(Eye Cee One または Asphina)を選び、mutuelle が上乗せ料金を100%補償する場合の例では、両眼でおよそ1,000ユーロです(医師の上乗せ料金のみ)。多焦点レンズを選び、mutuelle に上乗せ料金の補償がない場合の例では、両眼でおよそ1,800〜2,000ユーロです(医師の上乗せ料金が片眼500ユーロ、多焦点レンズの上乗せ費用が片眼400〜500ユーロ)。診察のときに、くわしいお見積もりを書面でお渡しします。

保険で給付されるのに、なぜ医師の上乗せ料金がかかるのですか?

Tourabaly医師はSecteur 2 OPTAMの契約医です(診療報酬を自由に定められる区分のうち、料金を抑える取り決めに参加している医師のことで、Assurance Maladie(フランスの公的医療保険)と多くの mutuelle(フランスの民間補完医療保険)からより手厚い給付を受けられます)。Sécurité sociale(フランスの社会保障制度)は、Secteur 1 の基準額(白内障ではおよそ271ユーロ)にもとづいて手技を給付します。片眼あたり500ユーロからの上乗せ料金は、お一人おひとりに合わせた検査、きめ細かな経過の管理、執刀医の専門性と医師としての責任に対するものです。この計算は、保険の受給資格があることを前提としています。carte Vitale(フランスの公的医療保険の保険証)がない場合の白内障手術の費用は別の規則によるもので、専用のページでご説明しています。この上乗せ料金は、フランス医師職業倫理規程の第53条(Article 53)に沿ったものです。すなわち、包み隠さず掲示し、「節度と分別をもって」定めています。

単焦点レンズで十分ですか?

多くの患者さんにとっては十分です。現在の単焦点レンズ(Eye Cee One、Asphina、Eyehance DIB、Envista Aspire)は、遠方について高い光学的な質が得られます。細かい字を読むときには、眼鏡が必要なままです。読書、画面、運転など、ほとんどの場面で眼鏡から離れたいとお考えであれば、EDOFレンズや多焦点レンズのほうが合っています。どれにするかは、目の状態と生活の仕方を確かめたうえで、診察のなかで決めます。

眼内レンズについて Sécurité sociale が給付する95ユーロは、どういう仕組みですか?

LPPR(Liste des Produits et Prestations Remboursables:保険で給付される医療材料・サービスの一覧)に登録されている眼内レンズには、Sécurité sociale(フランスの社会保障制度)から95ユーロの定額の給付があります。当院の料金表に掲げた金額は、この給付をすでに差し引いたものです。表示している金額が、眼内レンズの項目についてのご自身の実際の自己負担額にあたります。あとから思わぬ請求が届くことはありません。

お見積もりは、診察から手術までのあいだに変わることがありますか?

いいえ。術前の診察でお渡しする書面のお見積もりは確定したものです。金額が変わるのは、患者さんご自身が変更された場合(たとえば、最終的に別の眼内レンズをお選びになった場合)だけです。その場合は、あらためてお見積もりを作成します。

両眼を同じ日に手術できますか?

通常は、安全のために、片眼ずつ数日から数週間の間隔をあけて手術します(もう一方の目を手術する前に合併症がないことを確かめるため、また、脳が慣れる時間をとるためです)。医師の料金と眼内レンズの費用は片眼ごとにかかり、クリニックの入院にかかる定額費用も同じく2回分となります。

白内障に加えて乱視もありますが、どうなりますか?

「トーリック」と呼ばれる眼内レンズは、白内障と乱視を同時に矯正します。トーリック仕様は、どの系統(単焦点、EDOF、多焦点)にも用意されています。球面タイプとの差額は、上の料金表に記載しています。

ご希望をおうかがいします

一通りの術前の診察によって、手術の適応を確かめ、合った眼内レンズを選び、お一人おひとりに合わせたお見積もりを書面でお渡しできます。

ご注意。本ページは情報提供を目的としています。掲げた金額は、Moïse Tourabaly医師(Secteur 2 OPTAM、自由診療報酬)が Clinique Sainte-Geneviève(パリ14区)で適用しているもので、更新の時点(2026年4月)のものです。手術の適応、眼内レンズの選択、ご自身に適用される金額を確かめるには、一通りの術前検査が欠かせません。治療の方針を決めるにあたっては、お一人おひとりの眼科的な診察が欠かせません。